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仮にX氏としておこう。現在53歳。

29歳の時に電話1本・机ひとつで開業して20年、探偵として大いに活躍した。

しかし数年前、ぱったりとその世界から足を洗った。

資金繰りが苦しくなったことと、自分の中での潮時を感じたからだ、と言う。

そんなX氏が定義する探偵とは、「誰にでもできそうで、誰にもできない仕事」。

その言葉の真意を探偵してみることにしよう。 |
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電話1本、資金ゼロでスタート!

学生時代から起業家を夢見ていたX氏。

29歳の時に資金ゼロで探偵の看板を掲げた。

「会社を起こすなら、サービス業だと思っていました。けれど事務所はない、ネームバリューがない、信用がない、経験がない、のないもの尽くし。ゼロから始められる仕事はないかと思って電話帳を皿のように見たんです。なぜかって? 電話帳にはありとあらゆる職業が書いてあるじゃないですか」。

電話帳を繰っていたX氏の目に、ある文字が飛び込んできた。

「興信所」。

これだ、と思った。

さっそくとある興信所に半年間勤めて基礎的な知識とスキルを身につけた後、夢の起業を実現した。
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商売繁盛の秘けつは・・・

数ある探偵社のなかでも、X氏の会社が大成功をおさめたのには、秘密がある。

秘密というより、営業コンセプトといったところか。

ひとつは、正直営業をすること。

何を言われても臆することがないよう、自分の商売に自信を持つため、また客から信頼を得るためでもある。

第2に誠意を尽くす。

これはどんな商売でも同じ。

そして第3は、相手の嫌がることは決してしない。

この3原則がX氏の商売の掟だったそうだ。

ちなみに会社組織にして、きちんと税金も納め、実にクリーンな会計を誇っていたと言う。

「例えば浮気調査でも、他社は1日10万円という設定もあったが、うちは1日4万円でやっていた。この良心的な値段も功を奏したんだと思う」とX氏。

やはり商才に長けていたのである。
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