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 1997年、保険の自由化がスタートするまでは、どの保険会社で加入しようが、内容も保険料も同じだった自動車保険。ところが今は、各社が多彩な商品を打ち出し、料金・内容ともにユーザーが自由に選べる時代がやってきた。

 が、突然の選べる時代の到来で、得をするのもユーザーなら、ソンをするのもユーザー。
だったらカシコク選ぶべき。
そこで、保険のアドバイザーである代理店に、カシコイ自動車保険の選び方について聞いてみた。
保険のプロはこう語る。

 保険代理店・ウインの廣井孝光さんは、この道30年の大ベテラン。 昨今の保険業界の再編成に伴って、自身も保険代理店を統合し、現在は損保8社・生保5社の商品を扱う大型代理店を経営している。だからこそ、各種保険商品の特長、ユーザーニーズを誰よりもよく知っている。

「自由化までの自動車保険は、ユーザーの声が幅広く取り入れられることなく、保険会社サイドの補償内容で、一律の保険料のもとに販売されていました。しかし自由化以降は、保険会社がニーズに合ったワイドな補償内容と、保険会社ごとに設定した保険料で販売するようになったので、価格競争や様々なサービスも始まり、ユーザーサイドにとっては、幅広い選択ができるようになりました。それだけに、ユーザーのみなさんも保険会社まかせではなく、保険についての情報を正しく理解していただくことが大切です」と廣井さんは言う。

 自動車保険は、生命保険と違って1年契約。すなわち、現在の保険会社やサービスが気に入らなければ、すぐに保険会社を変えることができる。そこで、カシコイユーザーになるために、保険を正しく知ることから始めてみよう。
レッスン1.自賠責保険と任意保険。

 まずは、自動車保険の基礎知識からスタート。

 自動車に関する保険は、法律で車検時に加入が義務づけられている強制保険(自動車損害賠償責任保険・通称:自賠責保険)と、自主的に加入する任意保険(損害保険会社や共済保険など)があるが、自賠責保険だけでは、対人補償のみで支払い限度額も低いので、これらをカバーするため、必然的に任意保険に加入することになる。

 ただし覚えておきたいのが、もし自賠責保険に加入していなかった場合(車検を受けていない車や車検の必要がない原動機付自転車など)、いくら任意保険に加入していても、対人賠償の保険は自賠責分を除いて支払われることになり、自賠責保険部分はユーザーの自己負担になる、ということだ。
レッスン2.担保された補償内容を知る。

 次に、任意保険では、どのような時に保険金が支払われるのか、担保種目と補償内容について知っておこう(ただし契約の加入条件によって違いあり)。

 まずは対人賠償保険。運転中に他人を死傷させ、法律上の損害賠償責任を負う場合、運転手が負担する賠償金のうち、自賠責保険の各項目の支払い基準を超える部分について保険金が支払われる。 ちなみに自賠責保険の各項目とは、治療費・慰謝料(日額4100円限度)、休業損害(日額19000円程度)などの傷害によるものと、死亡・後遺障害は3000万円限度。この3000万円という額では不安なため、任意保険の限度額は、万一の死亡事故に備えて無制限にしたい。

 次は、対物賠償保険。
相手の車両、ガードレールや電柱など、自分の所有物ではないものに損害を与えた時に支払われるものだ。保険金額については、踏切内での電車との衝突事故など超高額な損害賠償請求が予想されるので、無制限にするのがベスト。

 続いては搭乗者傷害保険。契約車両の運転者を含めた同乗者(知人・友人、さらには対人賠償の対象にならない運転者の家族)への補償で、友人・知人は他人なので、対人賠償と合わせて支払われる。

 そして人身傷害保険。運転者やその家族が、ユーザーの契約自動車で自動車同士の事故で死傷した時に支払われるもの。自己の過失割合分による自己負担金や、スリップ事故など相手のいない単独事故などで死傷した時の負担金について、相手と示談交渉しなくても、契約している保険会社で賠償金として支払ってもらえる保険だ。

 最後は車両保険。あらかじめ決めておいた保険金額の範囲内で、自分の車が事故などで壊れた場合の修理、盗難、火災による損失の際に支払われる。 ただし、条件なしで故意以外の事故による全損害・損失に対して支払われるものと、車同士の接触による損害・損失に対してのみ支払われる条件つきの車両保険があるので注意。
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