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広島市東区 アレルギー科

広島アレルギー呼吸器クリニック

082-568-1167 「CityDO!を見た」とお伝えください。

診療内容

喘息・長引く咳

気管支喘息は慢性・進行性の病気である

長引く咳の原因として最も考えておかなくてはならない病気は、なんと言っても「気管支喘息」であり、「気管支喘息」以外の原因としては、喘息の前段階とも言える「咳喘息」、アレルギー性の咳である「アトピー咳」、副鼻腔炎・鼻炎との関連がある「副鼻腔気管支症候群」が代表的です。

「気管支喘息」という言葉を聞くと、夜中にゼーゼーいって横になっていられないくらい呼吸が苦しくなる発作を連想されると思います。そして、多くの方が、それそのものが「喘息」であると考えていらっしゃると思います。さらに、こうしたいわゆる「喘息」が出ないときは、「喘息」は治っていると考えていらっしゃると思います。
しかしながら、こうした“発作”は、水面上に見える喘息という氷山の一角であり、実際は、水面下にもっと大きな喘息の本体が隠れているのです。水面上には何も見えなくても、すなわち、症状はなくても、水面下には喘息氷山の本体があるわけです。


気管支喘息以外の長引く咳には?

「気管支喘息」以外で“長引く咳”の原因としての三大疾患は、「咳喘息」、「アトピー咳」そして「副鼻腔気管支症候群」があげられます。どれも、あまり聞いたことのない名前と思います。
「咳喘息」は、その名前のとおり喘息素因を認める咳で、喘息の前段階と考えられる病態です。「アトピー咳」は、アレルギー素因に基づく咳です。
また、「副鼻腔気管支症候群」は、副鼻腔炎に基づく気管支病態に基づく咳です。
これらは、“咳”の専門医の間ではいずれも非常に有名な疾患であり、こういった病態を念頭において“咳”を考えることが専門医の専門医たる所以なのです。


COPD(肺気腫)と禁煙相談

最近注目されているCOPD

COPDとは、慢性閉塞性肺疾患Chronic Obstructive Pulmonary Diseaseの略語で、従来は肺気腫・慢性気管支炎と呼ばれてきた病気です。
近年、世界的に患者数の増加が問題とされ、現在、世界の死亡原因の第4位にランクされ非常に注目されるようになってきました。 最近の調査では、わが国でも、530万人を超える潜在患者さんが存在すると報告されています。


COPDはタバコ病

原因のほとんどは習慣的喫煙、すなわち、COPDはたばこ病です。喫煙を続けるかぎり年々進行していきます
多くは40歳以上で発症し、60から70歳代と高齢になるほど、咳、痰、息切れなど、はっきりした症状を示すようになります。重症化すれば、身のまわりのことをするにも息切れが強くなり、生活に非常に深刻な不自由をきたす病気です。
COPDはたばこ病であると申しましたが、わが国でのCOPD患者さんの増加について考えると、昭和20年代から40年代にかけてのたばこ販売の増加は著明であり、平成年代に、そのボデイブロー的影響の一つがCOPDという表現型をとってきたと理解されます。
たばこの煙には種々の組織傷害作用があり、肺胞では肺胞壁が破壊され、空気の出し入れがしにくくなり、気管支壁は炎症による浮腫と分泌物の産生が多くなるため痰が増加します。
さらに恐ろしいことに、この傷害作用は、受動喫煙でも同様なのです。すなわち、一人がたばこを吸うと、たばこを吸わない周囲の人にも重大な影響を及ぼすわけです。


禁煙相談

COPDはたばこ病であり、治療の大前提が禁煙であることをお話しましたが、習慣的喫煙状態から禁煙するのは、なかなか大変なことです。
タバコがやめにくいのは、ニコチン依存と心理的依存の二つの要素が根底にあるからなのです。ニコチン依存とは、タバコに含まれるニコチンによってつくり出される身体的依存状態のことであり、心理的依存とは、それまでタバコを吸っていた状況になると急にタバコがほしくなる状態のことです。
喫煙が体に悪いものであり悪影響をおよぼすことは、みなさんよくご存知です。COPD(肺気腫)に限らず、がん、心筋梗塞、脳血管疾患など、多くの疾患に悪影響をおよぼします。喫煙者の8割が、実は禁煙したいと思っているという調査もあります。


 

しかし、現実はきびしい、禁煙ができない、というのが、実際のところなのでしょう。そこで、禁煙サポートを中心とした禁煙外来が必要となるわけです。身体的なニコチン依存に対しては、ニコチンパッチなどを用いてサポートし、心理的依存に対しては、日常生活の工夫などのアドバイスを行い、ひたすらがまんするつらい禁煙を、できるだけ無理なく禁煙できるよう道案内をするわけです。
もちろん、魔法の薬はないわけで、禁煙の主役はご本人ですので、「禁煙するぞ!」という強い決意が前提となることはお忘れなく。


睡眠時無呼吸症候群

睡眠時無呼吸症候群とは

睡眠時無呼吸症候群とは、睡眠中に無呼吸が繰り返され、睡眠の分断、深い睡眠の減少により日中に過度の眠気を伴う病気です。
記憶に新しいところでは、JR西日本の新幹線の運転士が停車するはずの駅を通り過ぎたという事件があり、その原因を調査したところ、なんと、その運転士が、この睡眠時無呼吸症候群であったということがわかり、一気に「睡眠時無呼吸症候群」が病気の一つとして市民権を得たということがありました。
睡眠時無呼吸症候群が、なぜ問題となるのでしょうか。もちろん、昼間の眠気で、交通事故につながるという危険や日中仕事に支障をきたすというような直接的な問題があります。
しかし、それにもまして問題となるのは、睡眠時無呼吸症候群は、高血圧を高率に合併し、心血管系・脳血管系の合併症―心筋梗塞や脳梗塞―も惹起するという、すなわち、現代の生活習慣病につながる大きな危険因子なのです。そして、“肥満”が睡眠時無呼吸症候群の誘因となる場合が多いため、ますます生活習慣病につながる二重三重の危険因子ということになるのです。


睡眠時無呼吸症候群の症状

昼間の眠気と睡眠中のいびきが二大症状です。日中は眠気が強いため、集中力を欠き仕事の能率が低下します。また、夜間は睡眠が分断され、排尿に起きる回数が多いのも特徴です。


睡眠時無呼吸症候群の検査・診断

このような症状があれば、どうもおかしいということで検査をされることをお勧め致します。
まずは、スクリーニング検査として、“ご家庭”で、「簡易睡眠時呼吸モニター」にて睡眠時の呼吸状態、酸素状態、心電図などをチェックしていただきます。この検査で、明らかに重度の睡眠時無呼吸症候群で治療が必要と判定される場合は、治療に入ります。
しかし、睡眠時無呼吸症候群ではあるが、治療に入るかどうかをさらに判断する必要がある場合もあり、その場合は、“一日入院”で、もっと精密な検査である」「終夜睡眠ポリグラフ」にて睡眠時の呼吸状態、酸素状態、脳波、心電図、眼電図、筋電図などをチェックします。


睡眠時無呼吸症候群の治療

肥満がベースにある場合は、まず減量が大前提です。しかし、多くの場合、「経鼻的持続陽圧呼吸(nasal CPAP)」が必要となります。これは、睡眠時に肥満による咽喉頭部の狭窄があるため、呼吸するときに圧力を少しかけて、狭窄部位の気流を保ち、無呼吸を防止するという治療法です。
この治療を継続していれば、睡眠時の無呼吸が防止され、快適な日常生活が取り戻せるわけです。
お酒を飲むといびきが大きくなるあなた、メタボリックなあなた、要注意です。