ふるさと納税とは?

税金の控除について(2015年制度改正後)

ふるさと納税は、法律上は寄附金として取り扱われます。

ふるさと納税は、「納税」という言葉がついていますが、法律上は寄附金として取り扱われます。そのため、寄附した額が税金より控除されます。個人の場合、確定申告が必要です。(確定申告について

ふるさと納税には、税制の優遇措置があり、寄附金が住民税・所得税の控除の対象となります。
控除の対象となるのは、2,000円以上の寄附です。

2,000円はあくまで税金控除対象の下限であり、寄附を受け付ける自治体によっては、受け付ける寄附金額の最低金額が別途設定されているケースもあります。

※所得税の確定申告を行う必要のない給与所得者又は年金所得者で、個人住民税の寄附金税額控除の適用のみを受けようとする場合は、寄附金を支払った翌年の1月1日現在お住まいの市区町村へ、申告してください。

寄附金10,000円→確定申告→控除額8,000円、実質負担2,000円

10,000円寄附すると、8,000円が控除となり戻ってきます。
2,000円の負担で10,000円の寄附ができることになります。

いつ返ってきますか?(※2015年制度改正後の記事です)

2015年01月~12月になされた寄附の控除を受けるには、2016年03月に確定申告を行うか、ワンストップ特例制度で申請を行わなければなりません。 2015年度の所得税のうち、控除額が還付(申告時の指定口座へ)され、残りは2016年度の住民税から控除されます(控除額に制限あり。後述)。
※2016年01月~12月になされた寄附の控除は、2017年03月に還付され、2017年度住民税から控除されます。
※下図は確定申告を行った場合です。

所得税還付金:2014年03月振込、住民税控除:2014年06月控除

所得税の特別控除の寄附金額が上限を超えると、控除比率が少なくなり、戻ってくるのは一部の金額となります。
上限は、課税対象の所得額によって変わってきます。

寄附金額の合計が所得金額の40%を限度として、所得控除がされる。(還付される)

A】所得控除=(寄附金-2000円)×「所得税の限界税率」

B】復興特別所得税分=「A:所得控除」×「復興特別所得税率2.1%」

個人住民税の控除は基本控除と特例控除があります。

C】基本控除=(寄附金-2000円)×10%

個人住民税の特例控除は2015年1月1日以降の寄附から、「個人住民税所得割額」の20%まで控除されます。

・寄附金額から2000円を引いた金額が、「個人住民税所得割額」の20%以下のケース。※実質2000円の負担で寄附できるケース
D1】特例控除
= (寄附金-2000円)×(100%-「基本控除率10%」-「所得税の限界税率」×(100%+復興特別所得税率2.1%)
= (寄附金-2000円)×(90%-「所得税の限界税率」×1.021)

※ Bの復興特例所得税分は住民税控除から差し引かれます。

・寄附金額から2000円を引いた金額が、「個人住民税所得割額」の20%を超えるケース。※実質2000円以上の負担になるケース

D2】特例控除= (個人住民税所得割額)×20%
※この場合は、復興特例所得税分は相殺されません。

※上記記事は2015年1月1日以降の寄附に適用されます。2014年12月31日までの寄附についてはこちら(2014年以前の制度)をご参照ください。

※ワンストップ特例制度で申請した場合、寄附の控除はすべて翌年度の住民税控除で行われ、所得税還付はありません。また、控除される総額は変わりません。

全額控除される寄附額の目安(2,000円を除く)(※2015年制度改正後の記事です)

下記の表の、左欄の給与収入で上欄の家族構成の場合の、2,000円を除く全額が所得税・住民税から控除される寄附額(年間上限額)の一覧(目安)です。

あくまで目安であり、正確な計算は、寄附の翌年にお住まいの市区町村にお尋ね下さい。

表の見方

給与収入300万円独身の方は、下表に示す31,000円以下の寄附であれば自己負担額は最小の2,000円となるが、これ以上の額の寄附をすると、自己負担額が増加していく。

給与所得者のケース(給与収入のみ。住宅ローン控除等を受けていない。)

※「共働き」は、ふるさと納税をした者本人が配偶者(特別)控除の適用を受けていないケース ( 配偶者の給与収入が 141万円以上の場合)。

※「夫婦」は、ふるさと納税をした者の配偶者に収入がないケース(ふるさと 納税をした者本人が配偶者控除を受けている場合)。

※「高校生」は「16歳から18 歳の扶養親族」を、「大学生」は「19 歳から22歳の特定扶養親族」を指す。

※中学生以下の子供は計算上加味しない。(夫婦+子1人(小学生)は夫婦と同額。夫婦+子2人(高校生と中学生)は、夫婦+子1人(高校生)と同額。

(注)下記は給与所得者のケース。年金収入のみの方や事業者の方は、下記とは異なるので注意。

(単位:円)

給与収入 独身
又は
共働き
夫婦 又は
共働き+子1人
(高校生)
夫婦(共働き)
+子1人(大学生)
夫婦+子1人
(高校生)
夫婦(共働き)
+子2人
(大学生と高校生)
夫婦+子2人
(大学生と高校生)
300万円 31,000 23,000 19,000 15,000 10,000 4,000
350万円 38,000 30,000 26,000 22,000 17,000 9,000
400万円 46,000 38,000 34,000 30,000 25,000 17,000
450万円 58,000 46,000 42,000 38,000 34,000 25,000
500万円 67,000 59,000 52,000 46,000 42,000 33,000
550万円 76,000 67,000 64,000 59,000 52,000 42,000
600万円 84,000 76,000 73,000 68,000 65,000 53,000
650万円 107,000 85,000 82,000 77,000 74,000 75,000
700万円 118,000 108,000 105,000 86,000 83,000 75,000
750万円 129,000 120,000 116,000 110,000 107,000 85,000
800万円 141,000 131,000 128,000 122,000 118,000 109,000
850万円 152,000 143,000 139,000 133,000 130,000 120,000
900万円 164,000 154,000 151,000 145,000 141,000 132,000
950万円 176,000 167,000 163,000 157,000 154,000 144,000
給与収入 独身 夫婦 夫婦(共働き)
子1人(大学生)
夫婦子1人
(高校生)
夫婦(共働き)
子2人
(大学生と高校生)
夫婦子2人
(大学生と高校生)
1,000万円 188,000 179,000 176,000 170,000 166,000 157,000
1,500万円 394,000 382,000 378,000 371,000 366,000 355,000
2,000万円 572,000 560,000 556,000 548,000 544,000 532,000
2,500万円 858,000 845,000 840,000 831,000 826,000 813,000
3,000万円 1,062,000 1,048,000 1,043,000 1,035,000 1,030,000 1,016,000
3,500万円 1,265,000 1,252,000 1,247,000 1,238,000 1,233,000 1,220,000
4,000万円 1,468,000 1,455,000 1,450,000 1,441,000 1,437,000 1,423,000
4,500万円 1,865,000 1,850,000 1,845,000 1,835,000 1,830,000 1,627,000
5,000万円 2,092,000 2,077,000 2,072,000 2,062,000 2,057,000 2,042,000
6,000万円 2,546,000 2,531,000 2,526,000 2,516,000 2,511,000 2,496,000
7,000万円 3,000,000 2,985,000 2,980,000 2,970,000 2,965,000 2,950,000
8,000万円 3,454,000 3,439,000 3,434,000 3,424,000 3,419,000 3,404,000
9,000万円 3,908,000 3,893,000 3,888,000 3,878,000 3,873,000 3,858,000
1億円 4,362,000 4,347,000 4,342,000 4,332,000 4,327,000 4,312,000

出典 http://www.soumu.go.jp/main_content/000254926.pdf

条件については計算が難しいので、簡単なシミュレーションを作成しました。
計算シミュレーション」をどうぞご利用ください。(パソコン、スマートフォン、タブレットに対応)(※一部、動作しない機種もございます。)